カタパルト式!スープレックス!!

クールなものだけメディア!(クラフトビール・スタートアップ・音楽・デザイン)

海外の学生たちの匿名コミュニティーについてFessupに聞いてきたよ!

 日本の大学生だと知り合い同士でLineのグループを作ったりしてコミュニケーションしているんじゃないでしょうか。海外でもWhatsAppを使ったりしているようですが、同じ学校の人たちと匿名でコミュニケーションしたいというニーズもあります。

 そういう匿名コミュニティーのニーズに応えるためにYik YakWhisperのようなサービスが生まれています。でも、海外で最も使われているのは告白グループ(Confessions Group)というものです。まず告白グループがあって、そのニーズを受けてYik YakやWhisperが生まれたというのが流れのようです。

 事前に実際の大学生の人たちに聞いてみたのですが、全体の10%くらいの学生は頻繁に見ているんじゃないかとのことでした。ただ、管理の負担が大きいので数年前の最盛期ほどではないようです。なんでそういうことになってしまったのでしょうか?

 あまり日本には馴染みのない告白グループについてシンガポールのスタートアップのFessupのHerbert Engさんに聞いてきました!

f:id:kazuya_nakamura:20161221115223p:plain

大学生の告白グループについて教えてもらえますか?

 フェイスブックページを使った匿名の告白グループはアメリカ、イギリス、オーストラリアやシンガポールといった英語圏の学生で人気があります。仕組みとしては、まず生徒はグーグルフォームサーベイモンキーといったツールを使って自分の告白を投稿します。そしてその告白を管理者が受け取り、フェイスブックページに投稿するという仕組みです。基本的にはグーグルフォームが受け口で、フェイスブックページが公開方法ですね。

具体的にはどんな使われ方がされているんですか?

 男女関係や学校のイベント、就職関連が多いですね。匿名なのでより詳細の情報を公開しやすいんですよ。あと実名では言いづらい政治のトピックや一般的にはあまり支持されないような意見とかを告白グループを使って発言することもありますね。

フェイスブックを使った告白グループの課題ってなんでしょうか?

 まず、フィスブックは完全には匿名ではないので、コメントしづらいことがありますよね。フェイスブックでコメントをする場合はその仕組み上どうしても実名になってしまいます。せっかく面白い告白があったとしても、匿名で双方向のコミュニケーションができないのでその価値が半減してしまいます。

 次にフェイスブックグループを使った運営は破綻しやすいんです。以前にシンガポール国立大学の告白グループがあって、2万7千人くらい参加してたんです。でも、2014年に管理者がやめてしまって、いきなりこのコミュニティーは無くなってしまいました。2015年にNUS Whisperという新しいシンガポール国立大学の告白グループができるまで空白の期間があったんですよ。告白グループの管理者たちは基本的にボランティアなので、管理する負荷が大きくなると続けられなかったり、新しい人に引き継げなかったりすることがあります。

 最後にあまり民主的とも言えないんですよね。数人の管理者に投稿するかどうかの権限が与えられているので、その管理者によって偏りがあったりします。やはりあまり過激な意見は載らないですし、どこかの企業や団体に不利になるような告白なども掲載されづらいですよね。

Fessupはこうした告白グループのプラットフォームだそうですが、このような課題をどう解決するんですか?

 フェイスブック自体は実名のプラットフォームなので、匿名のコミュニティー運営にはあまり適していません。やはり匿名コミュニティーに特化したプラットフォームを土台から作る必要があります。

 日本では2ちゃんねるが匿名コミュニティーとして有名ですよね。2ちゃんねるの場合はボランティアがそれぞれの板の管理をしていますが、非常に民主的に運営されています。しかし、その責任の所在などはあまり明確ではありません。あと、慶應の板がどこにあるのかとか、東大の板がどこにあるのかいまひとつよくわかりません。一方、フェイスブックグループは責任の所在が数人の管理者ということで明確ではあるのですが、あまり民主的とは言えません。

 Fessupは2ちゃんねるとフェイスブックグループのいいところを取って、管理者が必要無いように中央で管理しつつ、参加者がそれぞれ言いたいことを言えるプラットフォームになっています。参加者は投稿された告白が本当かどうかを投票することができます。参加者が告白の内容がそのコミュニティーを正しく表しているかを選択することができます。

 また、管理自体はFessupが行うので、管理者がやめて途中で無くなるということもありませんし、告白が消えてしまうということもありません。あまり人気のないような政治的な意見も掲載されます。

匿名のコミュニケーションでは倫理的な問題が起きることがあります。嘘の告白やヘイトスピーチ、オンラインでのイジメ問題などどのように対処するのですか?

 Fessupはアプリですのでアップルやグーグルのガイドラインを尊重します。倫理は尊重され、暴力には寛容ではありません。いかなる脅迫や犯罪予告、差別的な発言は削除されます。また政治家のような公人や有名人以外の一般人の実名での誹謗中傷も削除の対象となります。

 現時点では全ての投稿はFessupによってチェックされています。また参加者からの不適切な投稿に関するフィードバックにも注視しています。Fessupがもっと大きくなったらAIや機械学習を使った自動選別を導入する必要が出てきますが、まだそこまでにはなっていません。

過去のインタビュー記事