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興味がない人は無理して読まなくていいんだぜ。

ボクらが飲んでるビールはビールじゃない!?ビールをざっくりと解説!

本物のビールって何?

日本にいた時、麦芽100%のプレミアムビールが美味しいよね!なんて話をよく聞きました。米とかコーンスターチみたいな副材料を使ったビールはビールじゃない!みたいな。バドワイザーとかアメリカのビールは薄いよねえ!とか。ところが、オランダではどうやら違う尺度が使われているようです。

オランダのビール好きとビールを飲んでいると「ピルスはビールじゃないよ」ということを言う人がいます。「まあ、それは極端じゃね?苦くて泡が出ているアルコールはビールでいいよ」なんていうリベラルな人がほとんどではあります。でも、でいいよってのが「確かに厳密に言えばビールじゃないね」と暗に言っているようにも聞こえます。え?ピルスって何すか?

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ビールをざっくり分類してみる

ピルスというのはピルスナーのことです。ざっくりとビールを分けるとラガー(下面発酵)とエール(上面発酵)の二種類に分けられます。上のインフォグラフィックだと上がエール、下がラガーです。

ピルスナーはラガーの代表格であり世界で流通しているビールのほとんどがピルスナーです。カールスバーグ、ハイネケン、バドワイザー、キリン、サッポロ、アサヒ。全部ピルスナーです。もちろんヱビスやプレミアムモルツもピルスナーです。先ほどのピルスはこのピルスナーのことです。

本当にざっくり分けてしまうとピルスナーとそれ以外と言っても過言ではありません。

つまりですよ。「ピルスはビールじゃないよ」というのは『美味しんぼ』でどれだけベタ褒めされたとしてもヱビスビールはビールじゃないと言ってるわけです。

たぶん、ボクを含めて多くの日本人はそんなことを考えたことないと思うんですが、オランダのビール好きに言わせるとピルスはビールじゃないらしいです。理由は薄くて味がないからだそうです。麦芽100%かどうかというのは些細な話らしいです。バドワイザーだろうがキリンだろうが所詮はピルスだろ?と。あ、ボクが言ってるんじゃないですよ!ボクも確かにピルスは薄いなあ、味がないなあとは思うけどビールじゃないとまでは言いません!

じゃあ、エールだったらいいのか?

オランダのビール好きの大部分はエールが好きです。エールって何?ってことですが、ギネスが日本人にとっては一番身近なエールですかね。ギネスはエールの中でもスタウトと分類されるものです。ダークエールってやつです。確かにギネスは独特の味がしますよね。ちなみに日本のスタウトはスタウトというの名のピルスが多いですのでお気をつけて。

あと、ベルギービールの好きな人にはヒューガルデンHoegaarden)とか馴染み深いんじゃないでしょうか。ギネスとは随分と違いますが、ヒューガルデンのような白ビールもエールです。ちなみに日本のザ・プレミアム・モルツ<香るプレミアム>が日本のビールでは一番入手しやすいエールのようです。これは何の種類のエールなのかはよくわかりませんが…

なーんだ、ギネス、ヒューガルデンや香るプレミアムだったらビールなのか!…と安心してはいけません。そもそもその種類の豊富さがエールの特徴であり良さです。黒いスタウトもエールだし、小麦で作った白ビールもエールです。これぞエール!という一つの種類はありません。チェリーを漬け込んだクリークランビックだってエールなんですから!

さらにビール好きの中でもクラフトビールにこだわっている人に言わせると「大手メーカーが工場で作っている大量生産のビールはダメ」なのだそうです。伝統的な製法を使わず、清涼剤とか化学の力を借りて作っているビールは本物ではないそうです。例えばベルギービールの中でもラベルに描いてある小人が人気のラ・シェフLa Chouffe)ですが、これも大量生産の本物じゃないビールということらしいです。エールのラ・シェフですらこの言われようですから、ピルスなんて…と言うのもわからなくもない。

 これはちょっとしたベルギービールの豆知識ですが、二日酔いで翌朝頭が痛い時は、このラ・シェフの小人が夜に頭を叩くかららしいです。

じゃあ、本物のビールってなんだよ!

ビール好きというかビールマニアに言わせると、伝統的な製法で作ったクラフトビールこそ本当のビールなのだそうです。うわ!なんか、すげー敷居が高い!

でも、実際にクラフトビールは味があって美味しいです。ボクも元々はビールがあまり好きではないので、ビールを飲むときはクラフトビールですね。クラフトビールこそ本物のビール!とは言いませんが、クラフトビールは確かにいろんな味があるので楽しいですよ!

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