カタパルトスープレックス

興味がない人は無理して読まなくていいんだぜ。

内向的で初対面恐怖症なボクの友達の作り方(テンプレ会話法)

 実を言いますとボクは非常に内向的で初めて会う人と話をするのがすごく苦手です。できれば家の中にずっと籠ってゲームをしたり漫画を読んだり、音楽を聞いたりしたい人です。こういうことを言うとすごく驚かれるのですが、本当なんだから仕方がない。

 でも、そんなことも言ってられないのが社会人であり起業家ならなおのこと。色々と工夫をしながら初対面の人と会話をするコツをつかんでいきました。それで苦手が克服できるわけではありませんが(性格は変わりません)、恐怖感は減っていきました。

初対面の会話の流れ

 はじめて会う人との会話ってこんな感じじゃないでしょうか。会話は繋がっていくものです。最初の会話に次の会話のネタとなる要素を織り込んでいく。そうするとスムーズな会話になります。

  1. 自己紹介(一方通行)
  2. 自己紹介から得た情報を糸口としたはじめての会話(双方向)
  3. さらに会話の範囲を広げる糸口を探る(双方向)

 ただ、会話に次のネタを盛り込むって大変ですよね。そこでテンプレ化です。要するにこの三つの段階を簡単にすればいいわけです。この三つの段階それぞれにテンプレ会話集を用意することによって、会話が非常にスムースになります。

 もう何回もこんな会話をしているんだから、そのテンプレ範囲内であればボクはかなり会話上手です。このパターンにはまる限りボクが内向的で初対面恐怖症だとはわからないでしょう。

自己紹介のテンプレ

 最初の自己紹介なのですが、全体の会話の方向性を決めるとても大事な要素です。例えば、ボクの場合は以下の要素を必ず自己紹介に含めるようにしています。

  1. 日本人です
  2. シンガポールに住んでいました
  3. 今年の1月にオランダに来ました

 このネタ要素を自己紹介に含めることにより、相手は次の会話の糸口として1. 日本について、2. シンガポールについての会話へとつなげてくれる可能性が高くなります。相手が日本もシンガポールもよくわからないという場合は「なんでオランダに来たの?」と言う質問をします。そして「なんでオランダに来たの?」の質問に対するテンプレ回答を用意しておけばいいわけです。

「シンガポールには9年居たんだよ。9年も夏を経験したら冬のある場所に行きたくなるよね」

「なんでオランダなの?」

「仕事の関係で言えばアメリカが一番いいんだ。でも小さな起業家がアメリカでビザを取るのは大変なんだよね。外国人が会社を設立しやすい、ビザを取得しやすい。この二つの条件を満たした国ってそうたくさんないんだよ。シンガポールもそうだったけど、オランダはその一つだね」

 赤い文字の部分に注目してください。「9年も夏を経験したら」(After 9 years of summer)ってちょっと気の利いた言い回しですよね。いきなりこんな言い回しが出てきたわけでなく、何回かテンプレを繰り返すごとにだんだんと洗練されていくわけです。

この二つの条件を満たした国ってそうたくさんない」という部分に関しても、かなり論理的にわかりやすい説明になっています。「なぜオランダ?」という質問に非常に簡潔に答えられていますよね。これも最初からこんなにスラスラ答えられたわけではありません。基本は自分の得意技に持っていくテンプレを作るということです。

 得意技と言っても、あまり会話に広がりがない要素を入れたらダメです。

  1. アニメが好きです
  2. マンガが好きです
  3. ゲームが好きです

 これはボクの自己紹介としては間違っていません。自分の得意分野でもあります。ただ、オランダ人にとっては会話を膨らませづらい要素です。次の会話に繋がる要素でないといけません。もちろん、コミケとかコスプレ大会の会場なら別ですよ。学生の会話ならいいかもしれないですし。その場に適切な自己紹介テンプレを用意しましょう。

会話の範囲を広げるテンプレ

 自己紹介ネタで会話は続きません。どこかで次のネタに移らなければいけません。ネタの勢いがなくなってきたなあ…という頃合いを見計らって「ちょっと話を戻しますけど」とメイプル超合金のカズレーザーのように話を切り替えなければいけません。

オランダの鉄板テンプレ

 ボクの場合のオランダでの鉄板テンプレはこの三つです。

  • この前、金ピカのジャケットを着た人たちをたくさん街中で見かけたんですよ。
  • 安い自転車を買いたいと友達に相談したらジャンキーから買うといいと言われたんですよ。
  • オランダ語って難しいよね。特にLとGがね。

 金ピカのジャケットはトッパーズに関する話題の前振りです。トッパーズはオランダ人にとってのExileというかAKB48というか、好きな人はすごく好き、嫌いな人は嫌い。どちらに転んでもオランダ人的には何か言いたいネタです。

 ジャンキーもオランダ人にとっては良くも悪くも身近なネタです。「そうそう!よく知ってるね!」と自分のジャンキーネタをいくつか披露してくれるでしょう。

 オランダ語ネタもオランダ人にとっては自己テンプレ化している場合が多いので、彼らにとっては話しやすいネタです。

シンガポールの鉄板テンプレ

 シンガポールだとこの話題が鉄板テンプレです。

  • シンガポール長い人ほど「シンガポールはすぐ飽きる」って言うんだけど、そういう人ほどシンガポールのディープな部分知らないんだよね。SPWとかね。
  • "Ah Boys to Men"見てはじめてNSってどんなものかわかったよ!
  • Teh Cが一番いいね。

 実を言うとSPWは地元のシンガポール人ですら知らない人が多いです。シンガポールのプロレスなんですけどね。すごくインディーな感じでいいですよ。大抵は「え?SPWってなに?」となります。地元の人すら知らないディープネタは幾つか持っているといいですよ。

 "Ah Boys to Men"はシンガポールのNational Service(NS)という徴兵期間の青春を描いたコメディー映画です。この映画はすごく面白いので、機会があったら観てください。シンガポールにいる人は絶対に観たほうがいいです。NSに関してはシンガポール人であれば自分なりのネタを一つや二つは必ず持ってますので、相手のネタの投入の呼び水として"Ah Boys to Men"は最適です。

 シンガポール/マレーシアでコーヒーはKopi、紅茶はTehです。基本的にコンデンスミルクが入っています。無糖練乳を入れたコーヒーはKopi Cで無糖練乳を入れた紅茶ならTeh C、ミルクも砂糖も入れないのがKopi OとTeh Oです。他にもたくさんのバリエーションがあって、シンガポール人ならそれぞれ自分の好みがあります。多くのシンガポール人やマレーシア人は食に強いこだわりがあるので、会話の糸口として好きなKopi/Tehの種類は最適です。

聞き役に徹したほうが無難なネタ

 会話としては盛り上がるけど、避けたほうがいいというか聞き役に徹したほうがいいネタもあります。なんでも話せばいいというものではありません。話上手は聞き上手。

  • 時事ネタ(選挙とか移民とかイギリスのEU離脱とか)
  • 宗教ネタ(オランダってあまり宗教っぽくないよね)
  • 仕事ネタ(仕事の話は仕事の時にしましょう)

手ごたえあり!

イヤ

はい、ブパパブパパブパパ〜〜

現場からは以上です。