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海外とのコミュニケーションで誤解ばっかり!どうすればいい?!

経営 海外 ライフハック

外資系の企業に勤めていると「オーバーコミュニケーション」が大事だって言われます。どうしてでしょうか?外資系で国をまたがった仕事をする場合……

  1. 母国語で会話しないことが多い
  2. チーム全員がその場にいるということはまずない
  3. 時差があるので直接会話ができるとは限らない

……という三つの要因が関係しています。まあ、母国語で直接話をしたって通じないことがあるわけですよ、ぶっちゃけな話。それが英語で遠隔地だったらどうなるのさ!ってことです。実を言いますと、これはスタートアップにも当てはまるんですよね。前にも書きましたがボクの会社は本社はシンガポールでボク自身はオランダにいる。そして開発はベトナムでやってる。シンガポールとベトナムのメンバーって顔を合わせたことがない。

当然、ミスコミュニケーションによる誤解ってたくさん生まれるんです。それをなんとかするために「オーバーコミュニケーションが大事です」ってことになるわけです。

TL;DR

最初に書いてしまいますが。オーバーコミュニケーションは量を増やすことではないです。ちょっとしたひと手間を加え、明確なコミュニケーションをすることです。なるほど!とわかる人はこれ以下は長いので読まなくてもいいかも!

間違ったオーバーコミュニケーション

チームワークや個々人の連携は大事です。そのためにコミュニケーションは大事です。ただ、これを額面通り受け取って間違ったオーバーコミュニケーションをしてむしろ生産性を下げてしまうということもあります。

電話会議の回数を増やす

これマジで勘弁して欲しいです。アジアとアメリカの場合、大抵はアジア側が朝早くか夜遅くに参加する必要があります。アメリカ人はこういうことで妥協しません。これがヨーロッパも加わって三極会議となるとアジア時間で午前1時からなんて普通にあります。こちとら翌朝から仕事あるんだよ!週に3回も深夜の電話会議なんてやってられっか!

個別面談の回数を増やす

人と人とのコミュニケーションって大事ですが、頻度が高くってもしょうがない場合が多いです。いつの間にか面談すること自体が目的になって、次の話すネタを一生懸命考えなければならなくなったりします。そのうちに目的自体が希薄化されて重要度が下がって全くやらなくなります。こんなパターンを死ぬほど見てきました。

やたらと長い報告メール

文章ってどれくらい読みます?熱い思いを込めた超大作を作り上げた本人は大満足なんでしょうが、読む側は苦痛以外の何物でもありません。場合によっては読みません。同じ場所にいれば話を聞きに行ったほうが早いし、遠い場所なら電話したほうが早い。チャットでもいいんですよ。「確認なんだけど、このメールで何かボクがやらなきゃいけないアクションアイテムあったっけ?」とか。チャットであれば、よほどズレた人でない限り「うん、これとあれをやって」と非常に簡潔に教えてくれるはずです。つーか、それだけをメールで書けよって話なんですが。

意外とですね、こういう大作を作るのは会社の偉い人だったりもするんでタチ悪いんですけどね。

正しいオーバーコミュニケーション

つまり、量を増やすってのは間違ったオーバーコミュニケーションです。正しいオーバーコミュニケーションは相手は全く視野のない霧の中にいて、その霧を晴らして道筋を照らし出すようなコミュニケーションです。

具体的にいうと以下の三つが正しいオーバーコミュニケーションの要素となります。

  1. コミュニケーションの目的が明確
  2. 受取手のアクションが明確
  3. そのアクションを取るための手順や方法が明確

製品開発の例

例えば、あなたはUIデザイナーで製品のデザインをしているときに開発からフィードバックが欲しいとするじゃないですか。こういうUIがいいと思っても、それが実際にコードとして実現できなければ意味がないので(目的)。だとしたら、その目的を簡潔に伝えるべきですよね。受取手のアクションはUIに関して開発者としてのフィードバックをすること。特にその実現可能性。色の好き嫌いとかイラストが可愛いかどうかのフィードバックは(してもいいけど)重要度としては低い(アクション)。あなたはそのためにUIのモックアップをInVisionで共有したとしましょう。そして、具体的にフィードバックを受けたい項目をTypeFormで入力できるようにしました。開発者はInVisionでコメントしていある部分を見て、TypeFormのアンケートに答えます(手順や方法)。

この三つの要素どれが欠けてもミスコミュニケーションにつながります。

でも、この中で特に一つだけ意識的に注意すべきは手段や方法だと思います。目的やアクションは海外とのコミュニケーションになれた人ならちゃんとカバーしてるはずです。でも、手順と方法まできちんと一手間かけてコミュニケーションする人は海外でも非常に少ないです。

ここにどれだけ手間をかけるかで相手の負荷が変わってきます。デザイナーが開発者にフリーフォームで答えてもらうのはデザイナーは楽ですよね。特に具体的な指示を書かずに「添付UI画像を見て何かありましたらメールで返信してください」で済むわけですから。ただ、開発者としてはフリーフォームって時間がかかるんですよね。デザイナーが1人で、開発者が100人だったらめんどくさいことを100人やらないといけないわけですよ。

だとしたら、1人のデザイナーがちょっとした手間暇をかけてInVisionとTypeFormというツールを使いながら100人の開発者が簡単にフィードバックをできるような方法を考えて手順を明確にコミュニケーションした方がいいわけです。

このちょっとしたひと手間。これが正しいオーバーコミュニケーションです。

引越し業者の例

実例でもう少し詳しく見てみましょう。

下は引越し業者がボクに宛てたメールです。具体的な部分は伏字にしてあります。引越し中に無くなったり壊れたものがあったので、それをどうするかというコミュニケーションですね。

Please allow me to introduce myself, I am XXX, and will be assisting you with the allegedly missing XXX and the damaged XXX and XXX.

We will work on this based on our limited liability program since insurance coverage is not available for this shipment.

As per XXX’s suggestion, we would need your statement and pictures to proceed.

目的はすでに前のコミュニケーションで明確になっています。無くなったものと壊れたものどうすればいいかを明確にすることが目的です。このメールではアクションも明確になっています。we would need your statement and pictures to proceedがアクションですよね。ステートメントと写真が必要なので送って欲しいと。

ただ、ここではまだ手順や方法が明確になっていません。前のコミュニケーションで写真はDropboxのシェアに入れて共有しています。すでに共有した写真がダメなのであれば、具体的にどのような写真が必要なのでしょうか?そして、ステートメントとはなんでしょうか?これも明確ではありません。それが明確になったとして、どのようにそれを送ればいいのでしょうか?

これが以下のようなコミュニケーションだったらどうでしょう?

As per XXX’s suggestion, we would need your statement and pictures to proceed. I have attached template for you to create the statement. Please fill in the form and send to us by email. We already have pictures from you so no further action required on your side.

ステートメントを書くのに必要なフォームを添付したので、それに必要事項を記入してメールで返信してください。写真はすでにいただきましたので必要ありません。

たったこれだけを付け加えるだけでかなり明確になりましたね!これが正しいオーバーコミュニケーションのためのちょっとしたひと手間です。

たまたまいい例があったのでこのメールを実例として使いましたが、こういうコミュニケーションってすごく多いんですよ!